ストラーデビアンケ2016
ストラーデビアンケ3月5日にがイタリア・トスカーナシエナをスタート&ゴールする176kmで行われ、過去に2度大会制覇しているファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレック・セガフレード)が昨年の大会覇者ゼネク・スティバル(チェコ、エティックス・クイックステップ)とのマッチスプリントを制し優勝した。3位にはスティバルのチームメート、ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア、エティックス・クイックステップ)が入り、世界チャンピオンのペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ)は4位だった。
2007年に初開催され今年で10回目を迎えたストラーデビアンケはイタリア語で白い道という意味で名前の通りレース中には多くの未舗装セクターが出てくる。また今回は10回目の大会でカンチェラーラが今年限りでの引退を公表していることもあり、今大会でもし優勝した場合には第3セクターにカンチェラーラの名前を付ける事を発表していて注目を集めていた。
優勝したカンチェラーラは「私は今日サポートしてくれたチームメート、そしてこれまで私をサポートしてくれた皆に感謝したい。今日はアメイジングな勝利だ。スティバルは最後の登りが得意で昨年のストラーデビアンケで勝ちシクロクロスでも最強な選手だから一番警戒していた。凄くハッピーだよ」と語った。
カンチェラーラの次のレースは2008年に総合優勝した事もあるティレーノ~アドリアティコだ。
リザルト
1位 ファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレック・セガフレード)4h39m54s
3位 ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア、エティックス・クイックステップ)+4s
8位 ティシュ・ビノート(ベルギー、ロット・ソウダル)
10位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +50s
エトワール・ド・ベセージュ第1ステージ
2月3日、ベルガルドからボーケールまでの156.9kmで行われたエトワール・ド・ベセージュ第1ステージは集団スプリントを制したブリアン・コカール(フランス、ダイレクトエナジー)が優勝した。2位にはティモシー・デュポン(ベルギー、ヴェランダスウィレムス)、3位にはアントワーヌ・デモワティ(ベルギー、ワンティ・グループグベルト)が入った。
リザルト
1位 ブリアン・コカール(フランス、ダイレクトエナジー) 3h25'38"
2位 ティモシー・デュポン(ベルギー、ヴェランダスウィレムス)
3位 アントワーヌ・デモワティ(ベルギー、ワンティ・グループグベルト)
4位 ルディ・バルビエ(フランス、ルーベ・メトロポール)
6位 バート・ファンレルベルへ(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)
8位 ジュスタン・ジュル(フランス、ヴェランクラシック・AGO)
9位 アルノー・デマール(フランス、FDJ)
10位 ニコラ・フリーケン(ベルギー、アンポスト・チェーンリアクション)
ボルタ・ア・アンダルシアナ第1ステージ
2月3日、2008年以来8年ぶりにボルタ・ア・アンダルシアナ(正式名称はボルタ・ア・ラ・コムニタット・アンダルシアナ)がベニカシムからオロペサ・デル・マールまでの16.25kmの個人タイムトライアルで開幕し、ステージはワウテル・ポエルス(オランダ、チームスカイ)が優勝した。
2008年以来8年ぶりに復活したボルタ・ア・アンダルシアナは1929年にスタートした歴史ある大会だ。過去にはエディ・メルクス(ベルギー)やベルナール・イノー(フランス)、ステファン・ロッシュ(アイルランド)、近年ではアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)やアレッサンドロ・ペタッキ(イタリア)、アレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン、アスタナ)、ヴィアチェスラフ・エキモフ(ロシア、カチューシャ)などが総合優勝している。2008年大会の覇者はルーベン・プラサ(スペイン、オリカ・グリーンエッジ)だ。
リザルト
1位 ワウテル・ポエルス(オランダ、チームスカイ) 22'34"
2位 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ) +15"
4位 ディエゴ・ローザ(イタリア、アスタナ) +22"
5位 へスス・エラーダ(スペイン、モビスター) +26"
9位 レト・ホレンシュタイン(スイス、IAMサイクリング) +30"
10位 イマノル・エルビティ(スペイン、モビスター)
180位 中西重智(日本、キナンサイクリング) +3'54"
183位 阿曽圭佑(日本、キナンサイクリング) +4'13"
184位 野中竜馬(日本、キナンサイクリング) +4'14"
187位 伊丹健治(日本、キナンサイクリング) +4'31"
ドバイ・ツアー第1ステージ
2月3日、中東のUAE(アラブ首長国連邦)のドバイ近郊で行われる4日間のステージレース、ドバイ・ツアーが開幕し、第1ステージは集団スプリントを制したマルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ)が優勝した。
ドバイ・ツアーはジロ・デ・イタリアなどを開催するRCSが2014年に開始したレースで初年度はテイラー・フィニー(アメリカ、BMCレーシング)、昨年はマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ)が総合優勝している。
第1ステージはドバイをスタートしフジャイラにゴールする173kmで行われた。
スタートから30キロはアタックと吸収が続き、フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシング)もアタックしたものの集団に連れ戻された。
その後、ロイック・フリーゲン(ベルギー、BMCレーシング)とマーティン・モーテンセン(デンマーク、ワンプロサイクリング)、シャルル・プラネ(フランス、ノボ・ノルディスク)、マルク・ソレール(スペイン、モビスター)、スフィアーヌ・ハッディ(モロッコ、スカイダイブ・ドバイ)、へススアルベルト・ルビオ(スペイン、アルナスル・ドバイ)の6名の逃げが形成された。スプリントポイントはハッディがすべて先頭で通過していく。
一方、集団ではエティックス・クイックステップやディメンションデータが中心となってコントロールし残り40キロでタイム差を3分とした。
そして残り10キロで逃げを集団が吸収。エティックス・クイックステップやトレック・セガフレードがトレインを並べる中チームウィギンスも間に割って入る。その後もトレイン合戦となり残り3キロでジルベールがアタックするもすぐに吸収された。
ゴール前では残り200メートルでマッテオ・トレンティン(イタリア、エティックス・クイックステップ)がキッテルを発射しキッテルが圧倒的なパワーを見せつけて集団スプリントを制した。
「特に去年は苦しいシーズンだったからこの勝利は信じられないくらいに嬉しい。さらにチームが凄くいい仕事をしてくれた」とキッテルはレース後にコメントした。
リザルト
2位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ)
3位 ジャコモ・ニッツォロ(イタリア、トレック・セガフレード)
4位 サッシャ・モドロ(イタリア、ランプレ・メリダ)
5位 アンドレア・パリーニ(イタリア、スカイダイブ・ドバイ)
6位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)
7位 クリス・オーピー(イギリス、ワンプロサイクリング)
8位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ)
9位 ミカエル・コラー(スロバキア、ティンコフ)
ヘラルド・サンツアー プロローグ
2月3日、オーストラリア・メルボルンでヘラルド・サンツアー(正式名称はジャイコ・ヘラルド・サンツアー)が開幕し、プロローグスペシャリストのウィリアム・クラーク(オーストラリア、ドラパック)が初日のプロローグを制して総合首位に立った。
レースは第一走者のマイケル・ストラー(オーストラリア、コーダメンサ)が2分49秒のタイムを出しスタート。すぐにライアン・カヴァナフ(オーストラリア、ステートオブマッター)が2分42秒というタイムを出しホットシートがカヴァナフに移る。そのタイムを更にパトリック・ショウ(オーストラリア、アヴァンティ)が0.19秒が上回る。
その後、小雨の為レースが中断したが10分後に再開。そして午後には晴れ間も戻ってきた。その頃、オーストラリアロードチャンピオンのジャック・ボブリッジ(オーストラリア、トレック・セガフレード)が2分40秒というタイムを出した。しかしロビー・ハッカー(オーストラリア、アヴァンティ)が2分37秒、ニール・ヴァンデルプローグ(オーストラリア、アヴァンティ)が2分36秒とタイムがどんどん速くなっていく。
そして更にそのタイムを上回ったのが昨年のヘラルド・サンツアーのプロローグを制したクラークだった。クラークは2分34秒というタイムをたたき出ししロードバイクながら平均時速50km/hオーバーを記録した。
ウィルの愛称で親しまれているクラークはオーストラリア・タスマニア島出身の30歳。2010年まではジェネシスに所属。その年にAG2R・ラ・モンディアルで研修生となり、翌年レオパード・トレックでプロデビュー。その後チャンピオンシステムとアルゴス・シマノに所属し、2014年からドラパックに所属している。
脚質はルーラーでプロローグに強くツアー・オブ・ジャパンのプロローグで2勝、ツール・ド・熊野のプロローグでも優勝しており日本でも比較的有名な選手だ。また、2012年にはツアー・ダウンアンダーにUniSA・オーストラリアで出場し独走逃げ切り勝利もしている。
ステージ優勝が期待された昨年のツール・ド・フランス覇者クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)は8秒遅れの27位に終わった。
日本勢は別府史之(日本、トレック・セガフレード)が11秒遅れの50位、窪木一茂(日本、ニッポ・ヴィーニファンティーニ)が15秒遅れの73位、小石祐馬(日本、ニッポ・ヴィーニファンティーニ)は19秒遅れの85位に終わった。
リザルト
1位 ウィリアム・クラーク(オーストラリア、ドラパック) 2'34"
2位 カレブ・イワン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +01"
3位 ニール・ヴァンデルプローグ(オーストラリア、アヴァンティ) +02"
6位 サム・ビューリー(ニュージーランド、オリカ・グリーンエッジ) +05"
7位 ニッコロ・ボニファツィオ(イタリア、トレック・セガフレード)
8位 ダミアン・ハウソン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
9位 ピーター・ケノー(イギリス、チームスカイ)
73位 窪木一茂(日本、ニッポ・ヴィーニファンティーニ) +15"
85位 小石祐馬(日本、ニッポ・ヴィーニファンティーニ) +19"
グランプリ・マルセイエーズ2016
1月31日、フランスでのレースシーズン開始を告げるグランプリ・マルセイエーズ(正式名称はグランプリ・シクリスト・ラ・マルセイエーズ)がフランス・マルセイユで行われティボー・ピノ(フランス、FDJ)とのマッチスプリントを制したドリス・デヴェニンス(ベルギー、IAMサイクリング)が優勝した。
レースはフランス南部のマルセイユ近郊の152kmで行われた。近年ではピム・リヒハルト(オランダ、ロット・ソウダル)やケネス・ファンビルセン(ベルギー、コフィディス)、サムエル・デュムラン(フランス、AG2R・ラ・モンディアル)などが優勝しておりパンチ力のある選手が多い。
レースはスタートからすぐにダニエル・ディアス(アルゼンチン、デルコ・マルセイユ)、ジェローム・マイナール(フランス、アルミー・ド・テイル)、フラヴィアン・ダッソンヴィッレ(フランス、HP BTP・オーベル93)、ジェローム・クザン(フランス、コフィディス)の4名の逃げが形成。タイム差は最大で3分半弱まで広がった。
しかし逃げはゴールまで45キロを残して吸収され、クレーテス峠でデヴェニンスがアタック。集団はFDJが牽引しジネスト峠の下りでアタックしたピノなデヴェニンスに追いついた。
ゴール前はマッチスプリントとなりパンチ力のあるデヴェニンスがピノを下し優勝した。
デヴェニンスはベルギー・ルーヴェン出身の32歳。2006年にロットの研修生となり、翌年ロットでプロデビュー。その後はクイックステップやジャイアント・シマノなどに所属し昨年よりIAMサイクリングで走っている。デヴェニンスにとってはこの勝利が2009年のツアー・オブ・オーストリア第5ステージ以来のプロ2勝目。
「この勝利をずっとずっと待っていたんだ。冬の間もモチベーションが高くいいトレーニングが出来ていた」とデヴェニンスはインタビューで語った。
リザルト
1位 ドリス・デヴェニンス(ベルギー、IAMサイクリング) 3h31'43"
2位 ティボー・ピノ(フランス、FDJ)
4位 ディミトリ・クレイス(ベルギー、ワンティ・グループグベルト)
5位 ライアン・アンダーソン(カナダ、ダイレクトエナジー)
6位 カルロス・バルベロ(スペイン、カハルーラル)
7位 アルテュール・ヴィショ(フランス、FDJ)
8位 トニー・ギャロパン(フランス、ロット・ソウダル)
9位 ゲイタン・ベイル(ベルギー、ワンティ・グループグベルト)
トロフェオ・パルマ2016
1月31日、スペイン・マヨルカ島で行われるチャレンジマヨルカ最終戦のトロフェオ・パルマが行われ、チャレンジマヨルカ初戦のトロフェオ・フェラニチで優勝したアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)が再び集団スプリントを制して優勝した。
レースがスタートするとオマール・フライレ(スペイン、ディメンションデータ)とルイスマス・ボネ(スペイン、カハルーラル)、イマノール・エステベス(スペイン、エウスカディ・ムリアス)の3人の逃げが形成。集団とのタイム差は最大7分まで開いた。
しかし集団スプリントを狙うロット・ソウダルやボーラ・アルゴン18が集団をコントロールし、残り30kmで逃げは吸収された。
ゴールスプリントへ向かう中でロット・ソウダルは一番綺麗なトレインを作りユルゲン・ルーランツ(ベルギー、ロット・ソウダル)がグライペルを万全の状態で発射しほかのスプリンターを寄せ付けずグライペルが優勝した。2位にはナセル・ブアニ(フランス、コフィディス)、3位にはディラン・ページ(スイス、チームロス)が入った。
リザルト
1位 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) 3h50'53"
2位 ナセル・ブアニ(フランス、コフィディス)
3位 ディラン・ページ(スイス、チームロス)
5位 アルベルト・トーレス(スペイン、スペインナショナルチーム)
6位 ヨナス・ファンヘネヒテン(ベルギー、IAMサイクリング)
7位 ユセフ・レグイグイ(アルジェリア、ディメンションデータ)
9位 ロレンツォ・マンザン(フランス、FDJ)
10位 マルク・サルー(フランス、FDJ)